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題名
Title

2液型ポリウレタン樹脂塗料の硬化過程と塗膜物性

掲載文献名
Publication title
"色材,56[3]135(1983)"
発行所
Publisher
色材協会
発行年
Publish Date
1983
分類
Type
研究報告
言語
Language
日本語
所蔵者
Location
京都市工業試験場
著者
Author
坪田実・富田久和・本田省吾・植木憲二
概要
Summary

2液形アクリルウレタン樹脂塗料の硬化条件,特に湿度が硬化塗膜の構造・物性に及ぼす影響を明らかにする目的で実験を行った。各種アクリルオールを用い,硬化過程に及ぼす温度・湿度の影響をIR分析・乾燥時間および塗膜の応力~ひずみ特性から追跡した。また,硬化塗膜の動的粘弾性の温度依存・膨湿度測定および走査電子顕微鏡による塗膜断面の観察を行った。結果をまとめると次のようである。(1)IR分析から求めた塗膜のウレタン結合濃度は低湿(PH0%)硬化条件下では高湿(PH95~97%)下のそれより約4~5倍大きく,高湿下では-NCOの80%程度が尿素結合を生成した。また,硬化初期段階における塗膜のモジュラスは高湿下の方が低湿下のそれより大きかったが,完全硬化段階のそれは低湿下の方が大きかった。(2)硬化塗膜の物性は湿度に大きく左右され,生成したウレタン結合および尿素結合濃度で支配される塗膜構造と密接に関係する。すまわち,低湿下ではウレタン結合による橋かけで強じんな塗膜を形成するが,高湿下ではNCOプレポリマー間の橋かけ(尿素結合)が多く,形成した塗膜は多孔質でもろかった。

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