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題名
Title

トリエタノールアミンと鉄(III)を用いるウルシオールの新吸光光度定量法

掲載文献名
Publication title
分析化学 Vol.21 2号 p241
発行所
Publisher
日本分析化学会
発行年
Publish Date
1972
分類
Type
報文
言語
Language
日本語
所蔵者
Location
京都市工業試験場
著者
Author
鈴木盛久
概要
Summary

ウルシオールの吸光光度定量法はまだ報告されていない。しかし、エチルアルコール中において、過剰のトリエタノールアミン(以下TEAと略記)の存在で生成するとみられるTEA-鉄(III)-ウルシオールキレートは安定な青緑色を呈する。そこで、この性質を利用してTEA緩衝液中でウルシオールを定量するための基礎的条件を検討した。この場合のウルシオールキレートは445nm及び625nm付近に吸収極大があり、この両吸収極大においてもウルシオールと鉄(III)については1:1のモル比で反応しているものと推定された。ウルシオール溶液5mlに試験緩衝液4mlを加え、これをエチルアルコールで10mlとし、20℃における吸光度を625nmで求める。うるしおーる1000ugまでベールの法則に従い、見せかけの分子吸光係数は1750であった。また、吸光度は12時間過ぎまで変化しなかった。この新法は簡単、迅速正確であり、漆液中の水分、糖類、有機酸、およびオイルの影響がまったくない。そこでこの方法を生漆中のウルシオールの定量に応用し、変動係数0.4%のよい結果を得た。

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