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題名
Title

タイプⅢ銅とそのモデル

掲載文献名
Publication title
蛋白質核酸酵素 p.200-213
発行所
Publisher
塗料報知新聞社
発行年
Publish Date
0
分類
Type
総論
言語
Language
日本語
所蔵者
Location
京都市工業試験場
著者
Author
櫻井武・中原昭次
概要
Summary

銅蛋白質の有する銅のひとつ,タイプ・銅は,2つの銅が磁気的にきわめて強く相互作用していて,反磁性を示す軟体動物や節足動物の酸素運搬体であるへモシアニンにおいては,O2分子は,Cu・-O22--Cu・のように,O22-として2つのCuの間で可逆的に結合される。また,メラニン,その他のポリフェノールの生合成にあずかるチロシナーゼでは,複核銅サイトでO2分子が活性化され,クレゾラーゼ活性を示したり,ジフェノラーゼ活性が発現される。タイプ・,・,・すべてのタイプの銅を有する,ラッカーゼ,セルロプラスミン,アスコルビン酸オキシダーゼのタイプ・銅は,電子受容体である。O2分子へ電子を伝達する役割を担っている。これらのタイプ・銅の配置環境はしだいに明らかになりつつあり,すべての場合,2つ以上のヒスチジンに由来するイミダゾール基の配置が確認されている。また2つのCuに橋かけがひとつ存在しているが,これはO2-ないしはOH-の可能性が強くなってきている。 本稿では,これらのタイプ・銅の構造や機能を明らかにするためのモデル化合物も数多く取り上げ,これらがいかなる寄与をしてきたか,また,今後どのようなモデルが望まれるのか展望した。

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