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題名
Title

漆塗膜に関する研究(第6報)漆に大豆油,アマニ油,日本産キリ油添加の影響

掲載文献名
Publication title
色材協会誌 Vol.49 p600-604
発行所
Publisher
色材協会
発行年
Publish Date
1976
分類
Type
報文
言語
Language
日本語
所蔵者
Location
京都市工業試験場
著者
Author
見城敏子・三原一幸
概要
Summary

大豆油、アマニ油、日本産キリ油を漆に混入した塗膜の硬化乾燥中の変化について、さきに報告したオレイン酸、リノール酸、リノレン酸の各メチルエステルのそれと比較検討をし、次のことがわかった。(1)不飽和脂肪酸メチルを混入したときと同様に、カテコールOHと油の>C=O間に水素結合がみられた。(2)油の1,160㎝‐1(>C―O―R)の吸収が、漆との混合で、1,185cm‐1にシフトされるが、大豆油は混入量に関係なく乾燥塗膜にも1,185㎝‐1がある。しかし、アマニ油は10%では1,215㎝‐1,20%→1,160㎝‐1と1,215㎝‐1に同程度の40%では1,160㎝‐1がつよく1,215cm‐1が弱い吸収となり日本産キリ油は10,20%では1,215cm‐1のみ、40%の場合は油の吸収である1,160cm‐1のみであった。(3)不飽和脂肪酸メチルでは混入によって1,185,1,215cm‐1の吸収が低波数側に移動し,特に1,215cm‐1は混入量との間に関連性があったが,油ではこのような現象がなかった。(4)大豆油,アマニ油,日本産キリ油の中では,アマニ油は漆の硬化性,その他の諸性質に影響を与えることなく光沢の増加があった。

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