光重合硬化性含漆塗料の開発とその応用研究　－漆塗料の光重合硬化システムの構築と高品質化に関する研究－　－含漆塗料を応用した加飾技法の開発研究－

漆は感性塗料の代名詞と言われるほど知名度の高い塗料である。しかし、作業性、機能性の面でいくつかの問題を抱え、現代生活では、その活用の場が狭まる一方である。この様な状況を打破するためには漆の高機能性とそれに伴う改良が不可欠である。本研究では紫外線を照射した光重合系の反応メカニズムに着目し、漆とアクリレート化合物の混合による耐侯性・耐擦傷性に優れた含漆ＵＶ樹脂塗料の開発研究を行いその塗料物性を検討した。さらに、一部の塗膜にレベリング性、肉持ち感が損なわれる傾向が生じたため、この塗膜肌の改善に向けて、含漆ＵＶ塗料改質と用途展開を目標に置いた含漆ＵＶエナメル塗料の開発を行い、住宅内装部材を初めとしてインテリア製品への応用を図るべく試作研究を行った。